izumiジュエリーシマノ 代表
izumi Fujisawa Accessory School

 

1988年 文理学部心理学科卒業

 

 

 

明るい緑の芝生にキリッと白く映える美しい校舎。
今も学生時代のことを思い出すたびに、この清々しい風景が心の中に広がることは私の人生にとって喜びです。

 

東京女子大学へ入学しましたのは恩師の強い勧めからでした。キリスト教学に触れられる貴重さや、少人数制の落ち着きのある学校で、周囲に埋もれることなく自分らしさを発揮してほしいということが先生のお考えでした。

抽選に当たり、北寮に入寮したことも貴重な体験でした。
携帯電話のない時代ですから電話当番があり、電話を取り次ぐのも階段をかけ上がってその方のお部屋まで知らせに行くのです。お風呂掃除や食事の後の食器洗いの当番をはじめ、たくさんの規則がありました。
寮の友達は地方出身の素朴で真面目な芯の強い女子たちという印象で、毎日誰かの部屋に集まっては、語り合ったり笑ったりしていました。こうした厳しくも楽しい生活の中から、良い人間関係を作るということを学んでいたのかもしれません。


現在私は神奈川県小田原市で、ジュエリーの仕事をしております。父が経営していた宝飾店の社員として7年勤めたのち、30歳の時に独立して自分の会社を作りました。
女性が3人、工房に男性1人の小さな会社です。
景気の良かった時代に仕事をはじめたものの、3年後にはバブルが崩壊し、たくさんあった宝飾店やメーカーも閉店、廃業が続き、私も物を売るということの難しさに直面、店を続けていく自信がなくなりました。

 

アクセサリースクール風景

それでも「始めたからには10年は続けよう」と言い聞かせ、コツコツとやっていくうちに、偶然にも手作りアクセサリーのブームが到来しました。

試しに皆様に製作法をお教えしたところ大変に喜ばれ、定期的な教室をと求められ、毎月の講座を開催することになりました。32歳から始めたこの事業は22年続いており、今や私のライフワークと言えます。


現在の仕事内容は、「商品販売」のほかに、「貴金属の修理・加工・オリジナル製作」、「アクセサリーのデザイン・製作」、「教室運営」と一般のジュエリーショップの何倍もの内容です。また最近は形見分けのご相談のようなお手伝いもさせていただいています。
どれもお客様から必要とされていることに寄り添っていくうちに生まれた業務で、当店の大変な強みになっています。


独自の視点を持つこと正しいことを選ぶこと積み重ねること人に優しくあることなどを大事に経営してきました。行き詰まった時にも焦らずに、正しい道を選ぼうと思えるのは大学で過ごした4年間のお陰と考えております。

東京女子大学で学ばれた皆様が、これからもたおやかに、社会の色々な場所でご活躍されることを願います。