三菱電機株式会社
情報技術総合研究所
主席研究員 博士(情報科学)

文理学部心理学科卒業
文学研究科心理学専攻修了

 

 

 企業の研究所で、音に関する研究開発をしています。スピーカーの音質、オフィスや自動車の音環境など、力不足のため日々困難と対峙していますが、これまでの経験を活かした仕事にやりがいを感じています。

 高校時代、臨床心理学に興味があり、東京女子大学の推薦入試を受験しました。井上早苗先生に2号館で面接していただいた時のことを今でも覚えています。入学後、もともと興味のあった臨床心理学だけでなく、発達心理学や社会心理学を含めた心理学を総合的に学ぶなかで、小嶋惠子先生今井久登先生の認知心理学の授業を受けました。このとき、自分の中にある疑問を基に仮説を立て、実験を計画・実施し、その結果を分析して解釈する、という認知心理学のおもしろさを教えていただいたことが、現在のキャリアの原点になったと思います。

 修士時代には、今井先生のゼミはもちろん、工藤恵理子先生小田浩一先生のゼミへの参加、当時他大学に所属されていた田中章浩先生(現東京女子大学教授)との共同研究など、所属にとどまらず貴重な機会を与えていただきました。その後東北大学で博士課程を修了し、現在は音に関わる仕事をしています。勉強することを楽しいとはどうしても思えなかった自分が、まさか研究を志すとは、と今でも信じられない気持ちです。

 東京女子大学の魅力は、美しいキャンパスや歴史の深さもさることながら、広く深く学ぶ機会を与えられることだと思います。少人数制できめ細かい指導を受けることができ、興味や関心を広げ、掘り下げるための入口がたくさんあります。

 女性活躍、という言葉を最近よく耳にします。修士課程修了以降、女性が少ない環境に身を置いていることもあり、女子大での経験は、自分が女性であることをあまり意識せずに高度な知識を学んだり考えたりすることができる貴重な時間だったと今では思います。女子大学を取り巻く環境が厳しくなっていると聞きますが、女子大だからこそ経験できることも多く、これからの100年もその魅力を発信し続けていただきたいです。