一般社団法人東京女子大学同窓会会長

医療法人社団ユークレイジア会
小山クリニック 常務理事

 

1976年 短期大学部英語科卒業
1979年 文理学部社会学科卒

 

 2018年6月より同窓会会長として、約40年ぶりに、私の基礎をつくってくれた東京女子大学のキャンパスに戻り、今度は、母校の卒業生とともに歩む機会を与えられたことに感謝します。

 大学卒業後、ジャパン石油開発株式会社で2年間一般事務職として勤務後、結婚して、夫と二人三脚で、医療機関を経営、事務管理者として40年近く、地域医療に携わっています。始めた当初は、医療のことは何もわからず、戸惑うことばかり。まずは知識を得たくて、たくさんの講習会に参加しました。何回か参加するうちに、自然と顔見知りができ、わからないことを聞きまくっていました。「百聞は一見にしかず」とばかり、時には、その人たちの医療機関を見学させてもらったこともありました。今になって思うと、20才も30才も年上の人に、よくもまあ、ずうずうしいお願いをしたものだと、顔が赤くなる思いです。あっちこっちにぶつかりながら、ヨチヨチ歩いていましたが、そのころ心がけていたことは、初めはうまくいかなくて当たり前、でも、どうしてうまくいかなかったのかをきちんと考え、同じ失敗はしないようにしようということでした。
  そのうち、医療経営学に興味がわき、夜間の社会人大学院で医療経営学を学びました。医療機関で働く老若男女の同級生とすごした2年間は、大変充実したものでした。その仲間とは、現在もお互いがお互いの知恵袋の関係です。仕事を続けていくためには、人とのつながりが大切だと、心の底から思います。

 東京女子大学時代の友人たちを見回しても、それぞれが、自分の道を切り開いています。夫が海外勤務になれば、自分のキャリアを中断して、夫の任地へついていき、そこで、日本語を教える、日本の文化を伝える活動をするなど、しなやかに、自分の居場所を開拓しています。

 東京女子大学で受けたリベラルアーツ教育、そして、「犠牲と奉仕」の精神が、いくつになっても私たちを前へ前へと進ませてくれるエンジンなのかな、と思っています。年齢を重ねれば重ねるほど、東京女子大学で4年間過ごせたことの意味の大きさを実感しています。

 どうぞ、東京女子大学で4年間過ごしたことに誇りをもって、しなやかに、堅実に、一歩一歩、歩んでいってください。