古代ギリシャ・ギリシャ研究家
2011年 文学研究科西洋史専攻修了
-今現在取り組んでいること
幸運なことに、私が今取り組んでいることは15年前に東京女子大学の校門をくぐった時からずっと変わっていません。それは「古代ギリシャについて学び、その楽しさを人に伝えたい」ということです。
私は現在、古代ギリシャ・ギリシャ神話研究家という肩書きで、大学時代からの専攻である古代ギリシャに関わる仕事をしています。NHK文化センター講師や、文筆業、当時の祭儀や音楽や料理を再現するイベント、メディア出演、博物館やゲームソフトとのコラボ等々……。古代ギリシャに関することなら何でも挑戦しています。多分、この先も一生同じことに取り組んでいると思います。
-入学のきっかけ、大学時代の思い出
高校の時から私はギリシャ神話が好きでした。それを大学で学びたい!と思ったのが入学のきっかけです。東京女子大学には古代ギリシャ・ローマ史の先生がいらして、ギリシャ語やラテン語の授業もあったのです。
大学時代の思い出は、なんと言ってもゼミです。特に史学科の樋脇先生、長谷川先生、哲学科の荻野先生。私はお三方の先生のゼミにおりましたが、先生方の厳しくも愛のある指導や深い知識に触れ、学ぶことの楽しさを真に理解しました。

大学院での樋脇先生との1対1のゼミ風景
-卒業後の歩み
大学卒業後は、まだまだ古代ギリシャについて学びたいと思い、そのまま東京女子大学の大学院に進みました。ですから、これまでの人生のうち相当の時間を東京女子大学で過ごしたことになります。
修了してからも古代ギリシャに関する活動をやりつづけて、気づいたら仕事になっていました。
-大学時代に学んだことが今にどう活かされているか
西洋古代史の知識はもちろんのこと、私が今持てる言葉、自信、情熱の一滴まで、全てはあの並木美しい学び舎の中で得たものです。東京女子大学で学んだことが今の仕事に活かされていて、私を生かしてくれもいます。
-東京女子大学次の100年、在学生に向けてのメッセージ
私にとってこの上ない学問の場であり、学友との交流の場であり、今では灯台のように私の道を照らしてくれてもいる東京女子大学。100周年おめでとうございます! 次の100年に向けてますますのご発展を願っております。
在学中の方々。まだまだ女性には多くの不自由がある社会ですが、好きなことを学び、自由に未来を実現することができますように。東京女子大学ならきっとそれができます。
私が卒論や修論で扱った大好きな古代ギリシャの詩人、ピンダロスのこの言葉を贈ります。
「ΓΕΝΟΙ ΟΙΟΣ ΕΣΣΙ ΜΑΘΩΝ!」
(自分が何者であるかを学び、その通りになれ!)