アール・エム・ヒューマン研究所代表
キャリアコンサルタント、大学講師


1986年
文理学部 社会学科
経済学・国際関係論コース卒業

大学時代にまいた種は、
いつか花を咲かせる

 

大学を卒業してから早いもので30年を超えました。その間多くの経験をして、いくつかの試練にも遭いましたが、40代に入ったころに自身の生き方を見つめ直す時期がありました。そのときに自分の関心や興味を改めて考えて、やりたいことを問い直しました。思い浮かんだことのいくつかは大学時代から関心をもっていたことで、学生時代にすでに種をまいていたと気づきました。

 

私は大学時代に経済政策のゼミに属していましたが、海外への関心も高く英語や独語の会話を学び、留学生との交流やシェイクスピア研究会のサークル活動をしていました。心理学や社会学にも関心があり、1年次には教養科目も楽しく学んだことを思い出します。

振り返ってみると大学時代に得たものは多く、リーダーシップを発揮する面白さ、失敗にめげない強さ、新しい世界を知る楽しさ、仲間とのつながり、貢献する喜びなど枚挙にいとまがありません。

 

これらは社会人になってから多くの場面で生かされて、芽吹き花を咲かせていきました。それらの花のひとつは40代のときに大学院に入学して心理学を学びキャリアやリーダーシップを研究したことです。大学時代に心理学に関心を高めて、社会人になり日本企業と外資系企業で人材開発・組織開発に取り組むうちに心理学研究をしたいと思うようになりました。

 

大学院で取得したカウンセリング修士や企業での人事業務やマネジメント経験を活かして、2013年に東京女子大学エンパワーメント・センターが設立されたときより、キャリア支援に関わらせていただいております。

訪れる多くの方が自身の原点と感じる大学時代を思い出して、リフレッシュし前に向かって歩き出していく姿を目にしています。また、キャリア支援をさせていただくことにより自身が元気づけられるときもあり、まさにエンパワーしあう素晴らしさを実感しています。ここから卒業生によるキャリア支援のコミュニティも生まれました。大学のキャンパスはいつでも卒業生を温かく迎えてくれます。

 

現在は大学で教員としてキャリアやリーダーシップ教育に携わっています。多くの大学生に触れ合う中で特に後輩の皆さんへの期待は、好奇心旺盛に広く深く世界を知り、人との出会いを重ねて自身の理解を深めて前向きに未来を描くことです。

大学時代の経験や学びが役立つときは必ずやって来ます。自分の可能性に限界を設けずに、一歩踏み出す勇気をもって大学生活を送り、たくさんの種をまいてください。そこから道が拓けることと思います。